本州日本海側最大規模の面積を誇る「越後平野」に囲まれた、佐渡・弥彦・米山国定公園の麓にその昔から変わらぬ姿で残る自然・歴史豊かな土地。
その昔、数々の文豪が常宿としていた宿が今でも残り、
江戸時代の風景を残す風情豊かな温泉街です。
最近では一生涯「義と愛」を貫いた直江兼続をメインとしたNHKドラマ、「天地人」でも改めて脚光を浴びました。
岩室温泉は新潟県のほぼ中央、北陸街道と中山道を結ぶ北国街道に位置し、弥彦神社の北・多宝山の東側に広がる温泉地。
「新潟市の奥座敷」として、また越後の一宮「弥彦神社」の参拝の拠点として、古くから利用されてきました。弥彦スカイラインで弥彦山の頂上に登ると、日本海に浮かぶ佐渡と、反対側には見渡す限り広がる越後平野を望む事が出来ます。
温泉地としての始まりは江戸時代中期(1713年)、伝説によると、夢のお告げを受けた庄屋が、温泉で傷を癒す一羽の雁を見つけたのが発祥といわれています。
温泉街は新潟の芸妓発祥の地といわれ、夕暮れ時はお座敷に向かう芸妓さんの姿も見られ、時には宿から三味線の音もこぼれて華やかな雰囲気が漂います。
岩室は、一年を通して日本の四季を深く感じられる「原風景」が残る土地です。
岩室温泉<岩室温泉「霊雁の湯」>
岩室温泉の歴史は古く、江戸時代より北国街道の宿場町、そして越後一の宮弥彦神社の参拝者の精進落としの遊里として栄えた由緒ある伝統に彩られている。リューマチに効能があるばかりか湯上りの肌はつややかになるといわれています。
岩室温泉の歴史300年
〇慶長3年(1598)
岩室村検地帳に「湯のこし」の地名があることから、すでに当時湯の湧出があったと考えられる。
〇正徳3年(1713)
「霊雁の湯伝説」この年元旦、村の庄屋高島庄右衛門が3日3晩同じ夢を見る。白髪の老人が枕頭に立ち「村はずれの老松の下の岩石の間に霊泉があり、これに浴すれば諸病和らぐ」と告げる。村はずれ一帯を探すと、一羽の傷ついた雁が泉流に浴して傷を癒していた。これによって源泉が発見されたと伝承され、岩室温泉は「霊雁の湯」と呼ばれている。当時、役金を上納する「湯組」が37軒あった。
〇享保元年(1716)
薬師堂前で芝居の興行があり、遊女茶屋が店を出したという。
〇寛政3年(1791)
8月7日地蔵堂前でお祭りが行われ、踊りが二晩催されたという。
※霊雁の湯源泉は改修され、ポケットパーク(小公園)として散策におすすめです。
源泉名:岩室温泉
泉 質:含硫黄・ナトリウム・カルシウム塩化物泉
効 能:神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、慢性婦人病など。