一日をとっても、同じ天気が続く日はなかなか無いと言っても過言ではなく、多種多様な環境変化に出会えるのも、日本海と越後平野の真ん中にそびえる山々の恩恵。
一年を通してみれば、そこに息づくあらゆる生き物達にとって時に厳しく、そして様々な恩恵を与えてくれる魅力満載の土地です。
春
大地を覆っていた雪がすっかりとけて、土の匂いをのせた風が野山をわたる頃、
春の到来を待ち望んでいた草木は勢いよく芽を伸ばし、淡い緑から濃い緑へと色を深めていきます。花も、草も、木も、鳥も、そしてもちろん人も、長い冬が終わり春への予感を感じ始めます。
・堤の桜、丸小山公園の桜・あじさい・多宝山脈の山菜、弥彦公園の桜・ツツジ・サツキ、分水公園の桜、おいらん道中、仁箇万福寺の水芭蕉。
・アズマイチゲ、チクザキイチゲ、雪割草、二輪草、一輪草、カタクリ、越の寒葵(ブンブクチャガマ)、マンサク、山シャクヤク、山荷葉、岩ウチワ、越のコバイモ。
夏
連日のように降り続いた雨も上がり、まぶしい陽射しが降りそそぐと、いよいよ夏本番。
海で、山で、岩室の奥深い自然を満喫できる季節の始まりです。
緑の中で深呼吸すれば、自然の恩恵をたっぷり受け取れます。
・日本海の夕陽、源氏ボタル、平家ボタル、丸小山公園のアジサイ、間瀬峠の藤、間瀬海岸のマリンスポーツ。
・地エビネ、夏エビネ、クマガイ草、クルマユリ、夏椿、バジクルモン、カキラン、ナンバンギセル、ヤマユリ、イワユリ、ヤブカンゾウ。
秋
刻々と傾いていく夕日が空と海をオレンジ色に染め、海上の岩石にシルエットを落とします。海岸沿いで展開する光と影のコントラストは、まるで芸術作品のよう。
また平野部でも、黄金色に輝く稲穂が風に揺れる、のどかで、懐かしさを呼び覚ます風景が広がります。秋は、美しいシーンを映し出す名演出家なのかもしれません。
・弥彦神社の菊まつり、紅葉の弥彦・多宝山系、キノコ狩り、弥彦の観光ブドウ園、弥彦公園のモミジ。
・照り葉(マンサク)、ススキ、ヨメナ(野菊)、桜タデ、ミズヒキ、金ミズヒキ、シュウカイドウ。
冬
渡り鳥達が静かに群れをなす頃、風が一段と冷たくなり、遠雷が聞こえてくると、冬の合図。低く垂れ込めた灰色の雲から雪が舞い降り、山や田園を白一色に塗り替えます。
でも、どんなに雪が降り積もっても、岩室の人々は元気いっぱい。
寒気が体をつつむ季節だからこそ、人々の心のぬくもりが、いっそう胸に伝わります。
・日本海の冬景色、雪の越後平野、弥彦神社の二年参詣・初詣。
・ヤブ椿、ハシバミ、アブラチャン、サンシュウ、サザンカ。